料理研究家・川上文代が埼玉の食材を使った簡単レシピをご紹介します!
「日独融合」の一品
“埼玉のうどん”といえば、二十数年前にうどんのスタンプラリーに参加した時の「加須うどん」を思い出します。つるりとした食感で食べやすい。以来、私の中で“埼玉のうどん”といえば加須です。
朝霞の林製麺所のうどんも忘れられません。二十数年前に初めて食べた際、あまりにも素朴で、「なんで埼玉の人はこのうどんが好きなのかな~」と思ったもの。何度か食べるうちに、地粉の豊かな風味や、太さの違う手作り感が忘れられない味になりました。
『スゴい! 埼玉 うどん王国宣言‼』(大空出版)の著者である永谷晶久氏にお話を伺いました。“埼玉を日本一の「うどん県」にする会”の会長さんです。「埼玉県のうどん生産量は、香川県に次いで第2位なんです」と永谷氏。著書には、埼玉のうどんの歴史や、地域別にうどんの種類やお店が紹介されています。
埼玉県はドイツ・ブランデンブルク州と姉妹都市。ドイツといえばビールにハムやソーセージ。ドイツの醸造技術を取り入れたのが川越名産のCOEDOビール。6種類あるビールのうち、磨きをかけた「漆黒」は、色が黒くローストした麦芽の香りが特徴です。サイボク(本社・日高市)はハムやお肉の専門店で、ドイツの国際食品コンテストでは何度も受賞しています。
今回はサイボクのベーコンとCOEDOの「漆黒」、寛政元(1789)年創業の笛木醤油(川島町)が造る「金笛醤油」を使用し、埼玉の名産品を凝縮したレシピを考案しました。その名も「埼玉漆黒ベーコンうどん」。ちょっぴりほろ苦い大人の味をお楽しみください。
COEDOのブラックラガー「漆黒」
今回使用したのは右のベーコン
金笛醤油は杉桶でじっくり発酵・熟成
埼玉漆黒ベーコンうどん
■材料(2人分)
- 幅広うどん 2玉
- つゆ 砂糖大さじ3、醤油大さじ4、ビール150ml、だし汁600ml
- ベーコン 120g
- しいたけ(大)2枚
- モロヘイヤ 20g
- 白ねぎの小口切り 適量
- 粗びき黒胡椒 少々
■作り方
- ベーコンは4枚に切り、しいたけは半分に切る。モロヘイヤはザク切りにする。
- 鍋につゆの材料とベーコン、しいたけを入れて10分煮る。
- 器につゆを注ぎ、ゆでたうどんとモロヘイヤ、ベーコン、しいたけ、白ねぎをのせて、粗びき黒胡椒を散らす。
川上文代(かわかみ・ふみよ)
料理研究家。辻調理師専門学校で12年間勤務後、デリス・ド・キュイエール川上文代料理教室主宰。新刊『フライパンで! 時短和食』(主婦の友社)、『新版 イチバン親切な料理の教科書』(新星出版社)をはじめ、著書多数。
:https://www.delice-dc.com