長年の取材の中で出会った人やお店、名品など隠れた埼玉の魅力をお伝えします!
コロナ禍でおうち時間が増えたことにより、動画の配信・共有サービスの利用者数が飛躍的に伸びています。とくにYouTubeは、2020年9月に日本での月間利用者数が6500万人を超え、動画サービス利用者の7割以上が「新型コロナウイルスの流行以降、YouTubeの利用時間が増えた」といいます。
そこで今回は、チャンネル登録者数が15万7千人(2021年5月11日現在)にのぼる人気YouTuber「埼玉の仙人」にお話を伺います。
軽トラ旅が視聴者の心をつかむ
以前は会社勤めをしていた埼玉の仙人は、東日本大震災以降「今後の人生は好きなことをできる時にやってみるのもアリなのでは?」と考えるようになります。そんな時に同僚の結婚式で流す動画制作を依頼されたことがきっかけで、動画作りのおもしろさにハマっていきます。
YouTubeへの投稿を始めたのは29歳だった2013年。当初は人気商品を買ってきてレビューをしてみたり、「でんぐり返しを100回やったらどうなるか」のようなチャレンジ企画などをアップしたりしていました。
転機となったのは3年ほど前、親戚から軽トラをゆずってもらったことです。これをキャンピングカーに改造して全国を巡る旅を始め、その様子をアップするようになると再生回数が大きく伸び始めたのです。「【5万円で東北一周】軽トラの荷台で車中泊しながら車中泊旅【総集編】」の再生回数は、830万回を超えるほどの人気動画になっています。毎回多くのコメントも寄せられていて、最も嬉しいのは「見ると旅に行った気分になれる」というものだそうです。
【5万円で東北一周】では予算5万円で、荷台を改造した軽トラで車中泊をしながら旅をした
誰かのひまつぶしになればいい
はじめは何か情報を発信しなくてはと意気込んで動画制作をしていましたが、「自分がやりたいと思うもの」を大切にしたところ、楽しみながら作ることができるようになったといいます。
人生は楽しんだもの勝ち。
やらずに後悔するよりやって後悔した方がいいと自分に言い聞かせながら、今は「誰かのひまつぶしになればいい」と思って動画をアップしています。
埼玉の秩父で暮らす埼玉の仙人
埼玉の仙人の動画には時折、自身のふるさとである秩父が登場します。最近では秩父地場産センター物産館とタッグを組んで秩父の特産品セットを販売しました。埼玉の仙人のYouTubeチャンネルで特産品をPRし、購入者は埼玉の仙人ステッカーがもらえるという特典付きで、発売初日すぐに完売となりました。全国を車中泊しながら名を広め、より多くの方に知られるようになったら秩父のPRもしていきたいそうです。
埼玉の仙人は元々チャレンジをするのが好きで、今後もやりたいものへのチャレンジを続けて、いずれは世界中を旅したいと言います。なるべくみんなが嫌な思いをしないように配慮して動画を制作しているという仙人。一見ふざけているように見える動画ですが、そこに見え隠れする真面目な性格と照れ屋な側面が、仙人のとりこになる一つの要因だと思います。
コロナ禍で旅をすることが難しい今。埼玉の仙人の動画で全国を旅した気分になってみてはいかがでしょうか?
【埼玉の仙人】
:https://www.youtube.com/c/SatoshiMachida/
尾内あゆみ(おない・あゆみ)
1985年生まれ、所沢市出身、飯能市在住。高校卒業後、入間ケーブルテレビグループに入社し、14年にわたって入間市で取材・番組制作に携わる。2017年より毛呂山町にあるゆずの里ケーブルテレビへ。制作編成課課長として番組を制作。長年の取材で得た知識をもとに埼玉の魅力を掘り下げる“埼玉コンシェルジュ”。
:あゆなびチャンネル(YouTube)